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2015年02月11日

毎日届く郵便や宅配便を支えているシステムとして、事業者の方以外にも知ってほしい制度

 輸送には、自動車のほか、鉄道、飛行機、船舶などの手段があり、それぞれが長所と短所を持ちながら成立しています。
 その上で、輸送コストや、質、需要と供給の関係、などによって、適切な手段が選択されることになります。

 自動車輸送に関しては、機動性、経済性、柔軟性の面において、それぞれ特徴があるといえるでしょう。
 すなわち、全国に敷かれた道路網によって、道路さえあれば自動車は全国どこへでも行くことができ、戸から戸への直接輸送が可能であるという機動性を備えていますし、大型化には限界があるものの、少量の貨物、少数の旅客を多くの頻度で輸送しなければならない場合に経済効率が高いという経済性もあり、さらに特殊な車両を除いて運転者も車両の種類、数も豊富のため、容易に依頼が可能であるという柔軟性も備えているのです。

 こうした輸送サービスに対しては、安全性、正確性、迅速性、経済性、利便性、快適性、低公害性、などの様々な性質が求められることになりますが、中でも最も重要視されるべきは安全性です。
 旅客・貨物を問わず、輸送の大前提として、安全であること、が挙げられ、様々な形で安全のための取り組みが行われています。

 自動車運送事業では、運行管理者という制度を置き、安全な運行管理が行われるように努めています。
 この運行管理者の役割は、自動車輸送の安全運行の確保と交通事故の防止を図ること、とされており、事業者に対して、規模に応じて適切な人数を配置するよう法律で定められています。
 運行管理者には、事業者に代わって運行の安全確保に関する業務を行い、事故を防止する使命と責任が課せられているといえるでしょう。

 国の定める運輸安全マネジメントの法体系は、以下のようになっています。

運輸安全マネジメントに係る法体系
 旅客自動車関係(バス・ハイタク)貨物自動車関係(トラック)
法律道路運送法貨物自動車運送事業法
省令旅客自動車運送事業運輸規則貨物自動車運送事業輸送安全規則
告示旅客自動車運送事業に係る安全マネジメントに関する指針貨物自動車運送事業に係る安全マネジメントに関する指針
旅客自動車運送事業者が従業員に対して指導及び監督を行うために講じるべき措置貨物自動車運送事業者が従業員に対して指導及び監督を行うために講じるべき措置
旅客自動車運送事業者が公表すべき輸送の安全に係る事項貨物自動車運送事業者が公表すべき輸送の安全に係る事項
通達自動車運送事業者における運輸安全マネジメント等の実施について

 最近は、大きな事故の発生などにより自動車運送事業について規制が強まっておりますので、法令改正等の動きには注意したいと思っています。

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2015年02月10日

副校長先生とはいったい何者なのか・・・子どもの頃はいませんでしたよね?

 学校の先生、と一口に言っても、実は法律的にはいろいろな種類の先生がいるのです。
 今回は小学校のケースを例に、校長、教頭、副校長について少しご紹介したいと思います。

 まず、学校教育法37条において、学校に置かれる教職員について定められています。
 これによれば、小学校には次の職員がいます。

 校長、教頭、教諭、養護教諭、事務職員

 これらは原則として必ず置かなければなりません(特別の事情があるときは、教頭と事務職員は置かないことができる)。

 また、「置くことができる」という職員もあります。次の方々。

 副校長、主幹教諭、指導教諭、栄養教諭、その他必要な職員(非常勤講師、学校栄養職員、学校医、学校用務員など)

 これらの職員を設置する判断は、教育委員会が担っています。
 最近よく耳にする「副校長」先生は、必置ではないんですね。なんとなく教頭先生と混同されてませんでしたでしょうか。

 ここでお気づきかもしれませんが、学校の教職員は、「教育に携わる職」と「教育以外の業務に携わる職」に分けることができます。
 そして、前者の「教育に携わる職」の方を「教員」と呼びます。ここで、教育基本法上は全て「教員」なのですが、学校教育法や教育公務員特例法などでは「校長」と「教員」を分けています。教育法規的には、分けるほうが一般的なようです(校長と教員を合わせて「教育公務員」と呼ぶ場合もあります)。

校長の役割

 校長は、学校という教育機関の長として、かなりの自律経営責任を負っていると言えます。
 学校教育法では37条4項において、

校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する

 と規定しています。
 この、校務をつかさどる権限を「校務掌理権」といい、この中には、

1.学校教育の管理(教育課程、生活指導など)
2.所属職員の管理(人事、評価など)
3.学校施設の管理
4.学校事務の管理

 が含まれていると言われます。
 また、所属職員を監督する権限を「所属職員監督権」といい、学校で働くすべての職員に対し、職務・行動を監視し、必要に応じて指示・命令を出すことができます。
 具体的には、

1.職務上の監督(勤務時間中における「職務専念義務」などの監督)
2.身分上の監督(勤務時間の内外を問わない「信用失墜行為の禁止」などの監督)
3.能力上の監督(心身の健康、適格性の維持などの監督)

 が含まれていると言われています。

 この「校務掌理権」と「所属職員監督権」を備えた校長先生は、まさに、名実ともに学校におけるリーダーであるわけです。

 校長の職務としては、その他に、

1.出席簿の作成、授業収支の時刻の決定、教科用図書の児童・生徒への給付など教育課程に関するもの
2.出席状況の把握、指導要録の作成と送付、卒業証書の授与など学籍関係に関するもの
3.児童生徒への懲戒など生徒指導に関するもの
4.非常変災等による臨時休業、感染症防止のための出席停止、学校安全計画の策定など学校安全に関するもの
5.勤務場所を離れての研修の許可など教職員に関するもの
6.職員会議の主宰、学校評議員の推薦など学校運営に関するもの
7.勤務時間の割り振り、年次休暇等の承認、学校施設の目的外使用の許可など教育委員会の委任・命令を受けて行うもの

 と、様々なものがあります。

教頭の役割

 教頭は、原則として必ず置かなければならない職ですが、副校長を置いたり、特別の事情がある場合は置かなくても良いとされています。
 役割としては、「校長を助け、校務を整理し、必要に応じ児童の教育をつかさどる」とされています。
 つまり、ここには3つ書かれていて、

1.校長の補佐=校長の職務全般に関して情報収集・提供をし、助言・提案を行う、校長の経営方針等を教職員に周知する、必要に応じて指導・助言等を行う
2.校務を整理=校長が所掌する業務全般について、総合的に調整する、校長と教職員とをつなぐ
3.児童の教育をつかさどる=授業を担当することも想定されている

 ということが言えると思います。

 ちなみに、校長の職務の代理・代行も教頭の重要な役割の一つです。
 代理については、例えば校長の長期の海外出張、病気療養など在職はしているが職務を執行できない場合に、校長の職務を代わりに遂行します。この場合、校長が行ったのと同一の効果が生じ、責任も校長に帰属することになります。
 代行については、例えば校長が死亡、退職、免職などで不在となり、後任が就いてない場合に、校長の職務を代わりに遂行します。この場合は、校長が行ったのと同一の効果を生じさせますが、教頭が校長と同一の権限を保持していることになり、責任は教頭に帰属することになります。

副校長の役割

 学校の経営陣として、平成19年の学校教育法の改正により副校長が新しく仲間入りしました。これは、校長のリーダーシップを発揮しやすいように、学校組織を階層構造にして組織運営の充実を図ることを狙いとしていると言われています。

 副校長は、「校長を助け、命を受けて校務をつかさどる」とされています。
 ここで、「校長の補佐」というところは教頭と同じですが、「命を受けた範囲で」という制限はあるものの、校長と同じ校務掌理権が付与されていることになります。
 なお、教頭のように「児童の教育をつかさどる」という文言は入っていませんが、授業を担当できないわけではなく、免許状を有していればその授業を担当することは可能です。

 また、代理・代行に関しては基本的に教頭と同じですが、副校長と教頭の両方を設置していた場合には、副校長のほうが優先されます。

 この、副校長という職が、近年規模の大きな自治体で普及しているようです。

 他の教職員の方々もご紹介したいのですが、長くなってしまうので次の機会へ続きます。
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2015年02月09日

調停をはじめるときに、伝えなければならないことは?

 メディエーション(対話促進型調停)においては、調停を始めるときに、当事者を前に調停人が挨拶をするのがセオリーになっています。
 ここで言うべきこと、言ったほうがよいこと、などいろいろありますが、趣旨としては、当事者が話し合いに臨むための準備をしてあげること、調停人と当事者の信頼関係構築の端緒とすること、手続的な説明をすること、などが挙げられます。

 この「はじめの挨拶」は、調停機関や調停人によってそれぞれ工夫をこらされていて、調停人のスタイルが反映されるところになっています。

 以下、一般的にどのような流れになるのか、私自身の例を紹介させて頂きます。
 内容については、事前に伝えなければならないことなどを整理しておく必要があるでしょう。

1.氏名の確認、自己紹介
2.今日の流れの説明、合意書作成について
3.調停人の役割、調停の目的について
4.話し合いのルール
5.別席協議(コーカス)、調停人の交代、守秘義務について
6.話し合いの始まり(申込人から)

 まず、当事者の氏名等を確認し、本人であるかどうかを確かめます。ついで、自分の自己紹介とその背景(センターの調停人であることなど)を説明します。

 次に、今日の流れ、時間や休憩のことなどについて説明し、話し合いが上手く行った結果の合意書作成についても説明します。

 さらに、調停における調停人の役割や調停の目的について、三者間で齟齬がないように確認します。ここは当事者が理解しやすいような平易な言葉を選ぶようにします。
 特に、調停は任意の話し合いであるということ、相互理解が肝要であるということ、前向き・建設的に考える良いチャンスであるということ、調停人は話の進行役であり判断をする役割は担わないということ、調停人からの法的アドバイスはしないので必要があればご自身で専門家に相談されること、決断は自分でし、決断には文明人として責任を負うこと、などを私の場合は伝えるようにしています。

 また、話し合いのルールについても重要です。私の場合は、分かりやすいように事前に3つだけ約束をしていただくようにしています。これは、話し合いを進める上で、大切な事柄なので、ご自身で調停のスタイル等を考慮の上、決められたほうが良いと思います。

 最後に、別席協議(「コーカス」と呼ばれますが、私は使わないようにしています。)、調停人の交代、守秘義務についても忘れずに説明する必要があるかと思います。
 この辺は、所属のセンター等によってルールが異なってくるのではないでしょうか。

 以上が、一通りの流れになりますが、これを終えると、話し合いが始まりますので、通常は申込人から事情を伺うことになります。
 よく言われますが、当然のように申込人から事情を聴くと、ただでさえ呼ばれた相手側の方は不信感を懐きやすいので、調停人への信頼を損なわないためにも、一言「申し込まれた方から先にお話を伺いたいと思いますが、よろしいでしょうか」と相手側の方にお声をかけられたほうが良いかと思います。もちろん、当事者双方から十分にお話を伺います、ということは予めきちんとお伝えください。

 おおまかな紹介になりましたが、参考にされると幸いです。
posted by KM at 00:00| 東京 ☁| メディエーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月07日

船舶登記は登録免許税額を算出するだけでも一手間かかります。

 本日は、日本海事代理士会関東支部の研修に、午後から参加してまいりました。

 午前中は子どもの学校行事で出られませんでしたが、午後の船舶登記とSOLAS条約の講義には間に合い、受講することができました。

 船舶は、もちろん動産なのですが、登記の制度があって法律上は不動産に似た扱いをする側面があります。
 登記は私法上の権利関係を公示するのが目的なのですが、船舶の場合、行政上の管理監督を目的とする「登録」の制度もあるので、慣れないと混同しがちです。

 不動産の手続きをされたことがある方はご存知だと思いますが、登記をする場合、その登記の内容や不動産の価額によって登録免許税を払わなければなりません。
 この登録免許税額を確定するために、不動産であれば、固定資産評価証明書などを取得して課税価格を確認し、算出するのが通常です。

 船舶登記の場合も、やはり船舶の価額から登録免許税額を確定させるわけですが、これが慣れないとなかなか難しいのです。

 ズバリ、船舶価額の算式は、

[(総トン数×トン当たり船価)×特殊船増価率]×船価残存率×(1−特殊船減価率)×持分割合

 です([ ]内について限度額あり)。

 で、これに登録免許税率(例えば所有権移転なら28/1000)を乗じたものが登録免許税額になります。

 どうでしょうか。結構複雑ではないでしょうか。
 さすがに何度もやってるので(しかもそれなりに注意も払っているので)間違えることは無いと思いますが、仕事を依頼して頂く前に、お見積りをする段階でコレを計算する必要があるので、ちょっとした作業をしなければなりません。
 最初に学んだときはなかなか難しく感じました。

 お気づきのように、総トン数の情報が必要になりますし、昭和50年の法務省の通達を元に船舶の価額の算出表や船価残存率表を引っ張ってきて、そこでまた製造年月や経過年数、船質、用途などから値を確定する必要があります。

 と、いうわけで、船舶登記のご用命は、少なくとも登録免許税の計算のできる海事代理士に依頼されたほうが良いですよ!
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2015年02月06日

学校の先生は学習指導要領に従わなければいけないのか

 学習指導要領ってご存知でしょうか。
 まぁ名前だけは聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。
 コレはいったいなんだろう、というのが今日のお話です。

 まず、「学習指導要領って何?」というところからですが、
 ズバリこれは「告示」です。

 そもそも、例えば小学校の場合、学校教育法29条に「目的」、30条、21条各号に「目標」が定められている、というお話は以前書いたと思います。
 そして、33条で、「小学校の教育課程に関する事項は、第29条及び第30条の規定に従い、文部科学大臣が定める。」としています。
 ここまでが法律です。
 それを受けて、文部科学大臣が学校教育法施行規則を制定し、その52条で、「小学校の教育課程については、この節に定めるもののほか、教育課程の基準として文部科学大臣が別に公示する小学校学習指導要領によるものとする。」としています。
 ここで初めて小学校の学習指導要領が出てきます。

 で、いわゆる国家行政組織法14条1項にいう「告示」として、文部科学大臣が学習指導要領を公示しているわけです。
 こういう話のことを、「法的根拠」といいます。

 では、本題の、学校の先生は学習指導要領に従わなければいけないのか、という話ですが、これは「学習指導要領に法的拘束力が認められるか」という論点になります。つまり、認められるなら従う義務がありますし、認められないなら従う義務がない(まぁ努力義務とかありますが割愛)ことになるわけです。

 結論から言うと、争われています。つまり、肯定派と否定派がいるわけです。当然といえば当然ですが・・・。

 否定派は例えば、学習指導要領自体が憲法に違反しているから当然に法的拘束力は認められない、という説(指導助言文書説)です。
 肯定派は、教育内容について適正・中立、均等化・一定水準の必要性、などから国の設定権限を認める、という見解です。

 では、実際にどうなっているのか、という話ですが、判例は、否定説の中の「大綱基準説」と採っていると考えられています。
 すなわち、学校教育法の規定から文部科学大臣は、地方自治を侵害せず教育課程編成権を不当に支配しないように大綱的な基準を定められるのであって、(一応権限は認めるが)現行の学習指導要領は細かすぎる、という立場です。

 これだけ聞くと「否定説なら法的拘束力がないから守らなくていいんだ〜」となりそうですが、そういうわけではなく、法的拘束力自体は認め(必要かつ相当と認められる範囲内において、教育内容についてもこれを決定する権限を有する)、指導要領自体も「全体としてみた場合」「少なくとも法的見地からは」「必要かつ合理的な基準の設定として是認することができる」としています。これは、逆に言うと、内容によっては法的拘束力を持たないこともありうることを示していると言われています。

 結局、学説によって意見がわかれている、というのが現状で、裁判所もクッキリハッキリとは示していないようです。
 皆さんはどう考えられますでしょうか。
 ちょうど道徳についてパブコメが募集されているので、送ってみるのもいいかもしれませんね。
posted by KM at 00:00| 東京 ☁| 業務 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月05日

そもそもそれは工事なのか、工事だとしても建設工事なのか、建設工事だとしても軽微な建設工事ではないのか。

tatemono 建設業の許可と一口に言っても、実は業種は様々で、建設工事の種類によって28種類に分けられています。例えば、内装工事をするのと水道工事をするのでは、必要な許可が異なってくるわけです。

 その28種類の建設工事ですが、正確には2つの一式工事と26の専門工事に分けられます。

 一式工事には、土木一式工事と建築一式工事がありますが、これらは、原則として元請業者の立場で総合的な企画、指導、調整の下に建築物/土木工作物を建設する工事であり、複数の下請業者によって施工される大規模かつ複雑な工事のことをいいます。
 この中には、複数の専門工事の組み合わせで構成される工事も含まれることになります。

 専門工事とは、工事の内容の専門性に着目して区分された個別の工事のことをいい、一式工事とみられる大規模、複雑な工事は含みません。つまり、単一の専門工事であっても、規模や複雑性から一式工事と判断される場合もあるということです。

 しかし逆に、一式工事の許可があっても、各専門工事の許可がない場合には、500万円以上(消費税込)の専門工事を単独で請け負うことはできません。

 だんだんこんがらがってきたような気がしますが、では、「受注した一式工事の中に、専門工事が含まれているが、その専門工事の許可がない場合」はどうすればよいのでしょうか。

 この場合、その専門工事の許可がなくても、次のような場合は施工することができます。
1)専門工事についての主任技術者の資格を持っている者を専門技術者として配置して施工する。
2)その専門工事について建設業の許可を受けている業者に下請けに出す。


 また、許可を受けた建設工事を請け負う場合において、その工事に附帯する他の建設業に係る建設工事は請け負うことができるとされています。

 このときの「附帯工事」は次のように解されています。
1)主たる建設工事の施工により必要を生じた他の従たる建設工事
2)主たる建設工事を施工するために生じた他の従たる建設工事


 もちろん、「軽微な建設工事」については、許可がなくても施工することができます。
「軽微な建設工事」とは
1)1件の請負代金が消費税込500万円未満の建設工事(建築一式工事を除く)
2)1件の請負代金が消費税込1500万円未満の建築一式工事
3)主要構造部が木造で延面積の1/2以上を居住の用に供する、木造住宅で延べ面積が150u未満の建築一式工事


 ちなみに、一つの工事を2つ以上の契約に分割して工事の金額を下げる、というのは通用しません。また、注文者が材料を提供する場合は、その材料の市場価格又は市場価格+運送費を加えた額が請負金額と考えられます(つまり材料費含めた金額、という考え方)。

工事の種類一つ取っても、結構複雑です。
posted by KM at 23:51| 東京 🌁| 業務 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月03日

港の中に船がたくさんいる場合に、船を安全に航行させ離着岸させる仕事ってご存知ですか?

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東京湾をはじめとする、全国の港湾において、毎日たくさんの船が出入りし、人や貨物を運んでいます。


広い外の海と違って、港の中は交通量が多く、衝突の危険もそれだけ高まります。


どんなに経験豊富な船長でも、それぞれの港湾を知り尽くしているわけではなく、潮流が急だったり、浅瀬があったりという情報を持っていないことがありえます。


そんなときに、その港湾それぞれに専門の人がいて案内をしれくれる人がいると便利ですし、安全・安心ですよね。




水先法という法律では「水先人」という専門家を設け、全国35水域にそれぞれ配置しています。




というわけで、タイトルの解答は「水先人」でした。


ご存知でしたでしょうか。


私は海事代理士になるまではこういう職業があることは知りませんでした。水先案内人、という言葉がありますが、まさにそのものですね。




水先法という法律で定められているこの水先人ですが、業態としては個人事業主らしいです。まぁ水先人会に所属してつないでもらうという流れではあるらしいですが。


昔は大きな船の船長経験が何年もないとなれなかったのですが、最近は制度が変わり学校の養成課程と国家試験でなれるそうです(海技免許や一定の乗船経験は必要)。


1〜3級の区別があり、それぞれ扱える船の種類や大きさが異なります。


いずれにしても狭き門だとは思いますが、海や船にかかわる仕事はまだまだ未知の世界が多くて勉強になります。




英語ではパイロットと呼ばれますが、飛行機のパイロット以外にも海のパイロットがあるんですね。



posted by KM at 21:39| 東京 ☀| 海事代理士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月29日

財産を残したくない者がいる場合の遺言

 あまり楽しい話題ではありませんが、遺言書の作成のお手伝いをすることもありますので、こういう話題が出てくることもたまにあります。
 つまり、自分が死んだときに誰々には遺産が渡らないようにしたい、という話です。

 遺言書を作成するときに、内容として遺産が渡らないようにすることは可能ですが、遺留分を侵害することはできません。したがって、遺留分も残したくない、ということであれば別の方法を考える必要があります。

 そこで民法では、こういうケースのために、「廃除」という制度があります(「排除」ではありません)。これは、遺留分を有する推定相続人から、相続権を完全に失くしてしまう制度です。この廃除の意思表示を遺言でしておくことができます。
 もちろん、生前に家庭裁判所において廃除の請求をすることもできますが、やはり争いになってしまいかねません。

 ただし、遺留分すら失わせてしまう強い制度なので、「廃除」というのはそれなりにハードルが高いものになっています。つまり、社会的、客観的に正当な理由がなければなかなか認められないのです。
 例えば、夫から再三に渡り暴行を加えられ怪我をしたり流産をして死亡した妻の例などが事例としては挙げられます。

 廃除の意思表示を遺言の内容に盛り込む場合は、やはり公正証書にしておき、遺言執行者を指定しておくことが肝要です。場合によっては、廃除理由がないとか廃除が無効だという推定相続人の主張とともに、訴訟になるケースも考えられます。可能であれば、反目せずに済む方法を考えたいものですね。

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2015年01月27日

建設業許可の区分について

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行政書士をやっていると、建設業許可と入管関係は専門でなくても必ず話が入ってくるもの。私の事務所でも許認可なら一通りお受けするので、よくご相談いただいています。
最近はお客様もかなりご自身で勉強されるので、一からご説明することは少なくなったものの、細かい話を始めるとキリがありません。

というわけで、初めての方向けに、建設業許可の区分についてざっくりご説明します。

1 大臣許可と知事許可

建設業許可は、営業所の所在地の状況により、大臣許可と知事許可に区分されます。
すなわち、営業所が一つの都道府県内にあれば知事許可、複数の都道府県にあれば大臣許可となります。
ここでよくある誤解は、知事許可の場合にその許可を受けた都道府県外で行う工事はできないのではないか、というものですが、そのようなことはありません。例えば、都知事許可であっても、全国各地の工事を行うことが可能です。
ポイントは、営業所がどこにあるか、ということです。

そして、建設業法上の営業所とは、「本店又は支店若しくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所」(建設業法3条1項、建設業法施行令1条)と定められており、具体的には次のような要件を備えていることとされています。
1)外部から来客を迎え入れ、建設工事の請負契約締結等の実体的な業務を行っていること。
2)電話、机、各種事務台帳等を備えていること。
3)契約の締結等ができるスペースを有し、かつ、居住部分、他法人又は他の個人事業主とは間仕切り等で明確に区分されているなど独立性が保たれていること。
4)営業用事務所としての使用権原を有していること(自己所有の建物か、賃貸借契約等を結んでいること。(住居専用契約は原則認められません。))。
5)看板、標識等で外部から建設業の営業所であることが分かるように表示してあること。
6)経営業務の管理責任者又は建設業法施行令第3条に規定する使用人(建設工事の請負契約締結等の権限を付与された者)が常勤していること。
7)専任技術者が常勤していること。


したがって、単なる登記上の本店、事務連絡所、工事事務所、作業所等は、この営業所に該当しません。つまり、全国各地に作業所などがあっても、上記の通り建設工事の請負契約を締結する事務所が本店のみということであれば、区分は知事許可ということになります。
なお、同一の事業者が、大臣許可と知事許可を同時に両方受けることはできません。

2 特定建設業と一般建設業

建設業許可は、施工の形態として一定以上の下請契約を結んで施工するかどうかにより、特定建設業と一般建設業に区分されます。すなわち、その営業にあたって発注者から直接請け負う一件の建設工事につき、その工事の全部又は一部を、下請代金の額(下請契約が複数あるときはその総額)が3000万円(建築一式工事については4500万円)以上となる下請契約を締結して施工しようとする場合は、特定建設業許可が必要となります。これは、下請負人の保護等を制度趣旨としています。

ここでよくある質問は、金額に税金が含まれるのか、というものですが、この金額は下請契約に係る消費税・地方消費税を含んだものになります。

また、誤解されやすい点としては、発注者から直接請け負った元請業者が請け負う金額には制限はありませんので、5000万円で請け負った工事の一部を下請けに出した場合で、例えばその下請金額の総額が1000万円であれば、特定建設業許可は不要となります(一般建設業許可は必要)。
さらに、二次下請、三次下請の業者に下請けに出す場合の一次下請業者も特定建設業許可は不要です(あくまで元請業者に対する規制です)。

なお、やはり同一業種について特定と一般の両方を取得することはできません。

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2015年01月24日

小学校と中学校の目的とは

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今日は子どもの学校の公開授業が行われたため、朝から見学に行ってきました。  道徳の授業が全学年で行われ、それを保護者が参観するのですが、今日はいつもと違い、授業の後の時間に任意参加で懇談会が行われました(子どもは下校)。


私は所用により参加できませんでしたが、参加者はあまり多くなかったようです。興味はあるので次回は参加できればと思っています。




ところで、小学校や中学校はいわゆる義務教育と言われますが、ご存知のように、子どもに教育される義務があるわけではなく、国民に対して、その保護する子に普通教育を受けさせる、という義務です。


これは、日本国憲法26条で、国民がその子どもに普通教育を受けさせる義務を定め、それを受けて教育基本法5条1項により、「国民は、その保護する子に、別に法律で定めるところにより、普通教育を受けさせる義務を負う」と規定しているものです。


この「別に法律で定める」というのが、今度は学校教育法で、義務教育の年限(9年)やいつから始まるか、等について定めているところにあたります。  ちなみに、この「普通教育」というのは、「専門教育」や「職業教育」とは異なる、一般的・基礎的な共通教育のことを意味しています。  さて、ここからが本題ですが、小学校や中学校に目的がきちんとある、ということを皆さんはご存知でしょうか。私は学ぶまで知りませんでした。  まず、教育基本法には、次のように、「普通教育の目的」が定められています。

(5条2項) 義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとする。

それを受けて、学校教育法21条で、この「普通教育の目的」を実現するべく次の10項目の「目標」を達成するよう定めています。

1 学校内外における社会的活動を促進し、自主、自律及び協同の精神、規範意識、公正な判断力並びに公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。


2 学校内外における自然体験活動を促進し、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。


3 我が国と郷土の現状と歴史について、正しい理解に導き、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとともに、進んで外国の文化の理解を通じて、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。


4 家族と家庭の役割、生活に必要な衣、食、住、情報、産業その他の事項について基礎的な理解と技能を養うこと。


5 読書に親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する基礎的な能力を養うこと。


6 生活に必要な数量的な関係を正しく理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。


7 生活にかかわる自然現象について、観察及び実験を通じて、科学的に理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。


8 健康、安全で幸福な生活のために必要な習慣を養うとともに、運動を通じて体力を養い、心身の調和的発達を図ること。


9 生活を明るく豊かにする音楽、美術、文芸その他の芸術について基礎的な理解と技能を養うこと。


10 職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと。

そして、お待たせしました、小学校と中学校の目的は次のとおりです。




小学校:心身の発達に応じて、普通教育のうち基礎的なものを施すこと(学校教育法29条)


中学校:小学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、普通教育を施すこと(同45条)





これらをそれぞれ目的として、この目的を実現するために、上述の10項目の目標を達成するよう行うことが定められています(同30条1項、46条)。


10項目を改めて眺めていると、へぇ〜と思わずにはいられません。なんとなく科目の色も透けて見えてきます。3は社会、4も社会と生活?、5は国語、6は算数、数学、7は理科、8の後半は体育、9はそのまま音楽や美術、でしょうね。




皆さんはご存知でしたでしょうか。
posted by KM at 23:54| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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